ITエンジニア・クリエイターの求人倍率、15.8倍と高止まり続く
2022年12月のITエンジニア・クリエイター正社員転職/フリーランス市場動向
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レバテック株式会社が運営するITエンジニア・クリエイター専門エージェント レバテック ( https://levtech.jp/ )は、「ITエンジニア・クリエイター正社員転職・フリーランス市場動向 2022年12月」を発表します。
レバテックエージェントサービスの直近のデータを用いて、ITエンジニア・クリエイターの正社員転職/フリーランス市場における需給の変化を公開します。
記事本文はこちらからご覧いただけます。
https://levtech.jp/partner/guide/research/detail/220/
<サマリ>
Summary
正社員求人倍率は15.8倍と高止まりが続く
22年12月の求人倍率*1は15.8倍となりました。厚生労働省が発表した「一般職業紹介状況」*2によると、2022年11月の有効求人倍率は1.35倍となっており、ITエンジニア・クリエイター職の求人倍率が高い水準で推移していることがわかります。
求人数は増加傾向にあり、2022年12月は前年同月比1.28倍に。転職希望者数も21年7月以降増加を続けており、2022年12月は過去最高。前年同月比146%となっています。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、2021年中においては転職希望者数の増加幅が鈍化していましたが、現在では完全に回復したと言えます。
フリーランスの案件希望者数は前年同月比172%
2022年12月の案件倍率*3は2.3倍となり、2021年末を境とした減少トレンドが続いています。案件数は前年同月比104%とほぼ横ばいであるのに対し、案件希望者数は前年同月比172%。2021年末以降、著しい増加を見せています。
中でも特に案件希望者数の増加が見られるのはクラウド(前年同月比7.3倍)、PM(同4.1倍)、Java(同3.1倍)、UIデザイン(同2.6倍)、キャラクターデザイン(同2.3倍)となりました。
一方でセキュリティの案件倍率は前年同月比475%、インフラ上流が同280%、テスト実行が同138%となっており、スキルや職種ごとの差が広がる結果となりました。
「クラウド」の求人倍率は25.4倍、「データマイニング」は79.2倍
▼レバテックで対応する全スキル・職種の求人倍率はこちら▼
( https://levtech.jp/files/doc/engineer_creator_jobs-to-applicants_ratio_202212.pdf )
職種・スキル別の求人倍率は、前月比で「PHP」「Java」「データマイニング」「Web デザイン」「Webディレクション」などが増加し、前年同月比で「Java」「データマイニング」が増加する結果となりました。
DX化を進める上で鍵を握る技術である「クラウド」に関しては、転職希望者数、求人数共に増加傾向が見られました。転職希望者数は前年同月比1.79倍であり、求人数は前年同月比1.26倍となっています。
DX化やビッグデータの活用という文脈で注目を集める「データマイニング*4」の求人数は前年同月比1.7倍。一方で転職希望者数は横ばいとなっており、需給の差が広がっています。
クラウド案件希望者数は前年同月比185%、データマイニングは200%へ増加
▼レバテックで対応する全スキル・職種の案件倍率はこちら▼
( https://levtech.jp/files/doc/engineer_creator_projects-to-applicants_ratio_202212.pdf )
職種・スキル別の案件倍率は、前月比で「クラウド」「データマイニング」「Webデザイン」「Webディレクション」が微減となり、前年同月比では、「WindowsServer」を除く上記全てにおいて減少。「クラウド」においては、顕著な減少が見られました。
「クラウド」の案件数は、2020年4月と比較すると約8倍となり、新型コロナウイルスの感染拡大を機に増加の一途を辿っています。また、案件希望者数は前年同月比1.85倍と大幅に増加し、コロナ前の2020年4月と比較すると約2倍へと増えました。
「データマイニング」の案件数は前年同月比1.36倍であるのに対し、案件希望者数は前年同月比2倍に。求人希望者数が減少しているのに対し、フリーランス案件希望者数では増加が見られました。
まとめ
新型コロナウイルス感染拡大の影響により2021年の正社員転職希望者数は減少が見られていましたが、現在ではコロナ前の水準に回復しています。フリーランス案件希望者数はコロナ前の2020年3月と比較すると約2.1倍へ増加しました。
職種・スキル別に見ると、「データマイニング」については転職希望者数の推移が横ばいである一方で、フリーランス案件希望者数は前年同月比200%となりました。データ活用やDX化を進める上で重要な「クラウド」「データマイニング」の人材調達においては今後さらなる競争が見込まれるため、既存社員へのリスキリングもしくはフリーランスの活用が進んでいくと考えられます。
近年の求人倍率の高まりを踏まえ、正社員の採用においては自社の開発言語を用いた人材以外に採用対象を広げて、スキルチェンジをする体制を整備していくことも考慮していく必要があるのではないでしょうか。
*1 求人倍率の定義
【算出式】求人倍率=求人数÷転職希望者数
【求人数】レバテックのエージェントサービスで募集中の中途採用求人数
【転職希望者数】レバテックのエージェントサービスで正社員転職を希望している利用者数
*2 厚生労働省 一般職業紹介状況(令和4年11月分)について, 2022
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_29922.html, (参照 2023-01-13)
*3 案件倍率の定義
【算出式】案件倍率=案件数÷業務委託案件希望者数
【案件数】レバテックのエージェントサービスで募集中の業務委託案件数
【案件希望者数】 レバテックのエージェントサービスで業務委託案件を探しているフリーランスの利用者数
*4 データマイニング
企業が収集する膨大なデータ(ビッグデータ)を分析して何らかの有用性を見つけ、
マーケティングをサポートする手法のこと。商品の売上げアップやユーザーの利便性向上などといった
ビジネス上の課題を解決に導くために用いられる。
https://freelance.levtech.jp/guide/detail/752/, (参照 2023-01-13)