IT企業がフリーランス活用に至らない理由、約3割が「受け入れ体制が不十分」と回答
ITフリーランスとの取引に関する意識調査
- フリーランス
レバテック株式会社が運営するITエンジニア・クリエイター専門エージェント、 レバテックフリーランス ( https://freelance.levtech.jp/ )は、IT人材の採用・調達に関わる企業担当者を対象に、ITフリーランスとの取引に関する意識調査を実施しました。今回は企業編・ITフリーランス編に分けての発表となり、ITフリーランス編は5月中旬にお届けいたします。
調査の全文はこちらからご覧いただけます。
https://levtech.jp/partner/guide/research/detail/248/
フリーランス活用を検討し始めた理由、1位は開発リソースの不足
所属部署におけるフリーランス活用に関して、「活用している」と回答した企業は全体の21.7%、「検討中」と回答した企業は全体の10.7%でした。
検討し始めた理由として最も多かったのは、「社内の開発リソースが不足している(81.3%)」となり、社内のIT人材不足を補うための一つの手段として、ITフリーランスの活用を検討している実態が見てとれます。
フリーランス活用検討中企業、半数以上が「良い人材が見つかっていない」と回答
フリーランス活用を検討しているが活用に至っていない理由では、「良い人材が見つかっていない(53.1%)」が最多となり、ついで「受け入れ体制が十分ではない(40.6%)」「社内で承認を得るのが難しい(28.1%)」と続きます。
フリーランス活用の検討有無にかかわらず、「受け入れ体制が十分ではない」という回答は上位にあがり、フリーランスの活用に踏み切るにあたっての課題が浮き彫りになりました。
フリーランス保護新法案の認知度は約6割
2023年2月24日に閣議決定されたフリーランス保護新法案について、全体の26.8%が「概要は理解している」と回答し、同じく26.8%が「名前は聞いたことがある」と回答しました。
保護法制定に向けた対応に関しては、「一部対応できている(41.0%)」が最も多く、ついで「ほとんど対応できている(24.6%)」と続きます。
一方、対応が進んでいない事柄については、「禁止行為と定められる内容を受けたルール整備(49.2%)」「発注書面の内容の見直し(42.6%)」があげられています。
まとめ
近年、政府は雇用関係によらない多様な働き方の促進に向けて法整備を進めています。今後は、フリーランスや副業・兼業などの柔軟な働き方を希望する人材を受け入れる体制を整えることが企業にとっての人材不足解消における重要な課題となるでしょう。
今回の調査では、フリーランスの活用を検討している企業・活用の予定がない企業の約3割が「受け入れ体制の不十分さ」を不安視していることが明らかになりました。
フリーランスの活用は、社内で開発リソースが足りない場合だけでなく、DXや内製化を進める上でも注目されています。国全体でフリーランス活用を促進するためには、法整備により禁止事項を明確にするだけでなく、多様な働き方を受け入れられるよう企業の組織体制整備をサポートする必要がでてきそうです。
<調査概要>
調査対象:IT人材の採用・調達に関わる企業担当者
調査年月:2023年3月13日~14日
調査方法:Webアンケート調査
有効回答数:300名
調査主体:レバテック株式会社
実査委託先:楽天インサイト株式会社