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IT人材の早期離職が「増加した」と約4割の採用担当者が回答、AI活用によるミスマッチ防止も

IT人材の採用・定着に関する実態調査

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「日本を、IT先進国に。」をビジョンに掲げるレバテック株式会社 ( https://levtech.jp/ ) は、IT人材を採用する企業の採用担当者284名を対象に、IT人材の採用・定着に関する実態調査を実施しました。

本文はこちらからもご覧いただけます
https://levtech.jp/partner/guide/research/detail/357/

IT人材採用担当者の6割以上が「採用時の見立てとギャップがあった」と回答

 採用後、候補者の定着や活躍状況から「採用時の見立てとギャップがあった」と感じた経験を持つ採用担当者は6割以上にのぼりました。

具体的なギャップとしては、「スキル・経験が期待よりも不足していた(39.1%)」が最多でした。ついで「業務内容と志向がマッチしていなかった(32.6%)」「自社のカルチャー・価値観とのフィット感が薄かった(15.2%)」といった志向や価値観のズレも目立ち、採用時点での情報収集や見極めの難しさが浮き彫りになっています。

ギャップの解消に向け約6割が選考プロセスを工夫、AI活用によるミスマッチ防止も

 採用後のギャップを防ぐ・軽減するための取り組みを実施している企業は60.2%でした。

具体的な施策としては、「採用イベント・会社説明会(35.1%)」「カジュアル面談の実施(31.6%)」「採用要件・業務内容の明確化(29.8%)」など、採用プロセスの改善を行う動きが広がっています。「AIマッチングの活用(29.2%)」も上位にランクインしており、AIを活用することで採用時と入社後のギャップを事前に予測し、候補者と企業のミスマッチを減らすための工夫が進められていることがうかがえます。

早期離職は「入社3か月以内」が最多、技術環境や案件アサインへの不満が要因に

 直近3年間でIT人材の早期離職(入社3年以内の離職)が「増加した」と感じている採用担当者は約4割に達しました。なかでも、早期離職のタイミングとして最も多かったのは、「入社3か月以内(30.3%)」となり、入社後の初期段階で離職を決断するケースが少なくないことが分かります。

早期離職の主な理由として、「技術的な成長が感じられない(22.7%)」や「アサイン案件が希望と異なる(17.6%)」など、業務内容や成長環境に対する不満が中心となっています。

6割以上が定着率向上に向けた施策を実施、「成長実感」や「評価の納得感」が鍵に

 IT人材の定着率向上に向けた取り組みを行っている企業は66.2%でした。主な施策として、「キャリア面談・1on1(39.4%)」「メンター制度・オンボーディング強化(36.7%)」「社内勉強会・交流会(34.0%)」が挙げられます。

実施後の効果として、「やや改善した(57.4%)」「大きく改善した(11.7%)」と、7割近くの企業が定着率の改善を実感していることがわかりました。

定着率を高める上で最も重要な要素として多く挙げられたのは、「スキルアップの機会(30.0%)」でした。ついで、「適正な評価制度(17.7%)」「業務内容の面白さ(16.2%)」と続き、IT人材の定着には金銭的な報酬だけでなく、成長実感や評価に対する納得感といった要素が大きく影響していることがうかがえます。

<執行役社長 泉澤からのコメント>

 本調査を通じて、企業の多くが「採用後のギャップ」や「早期離職」といった課題を抱えている実態が明らかになりました。

慢性的なIT人材不足が続くなかで、採用ミスマッチや早期離職の発生は、企業・人材双方にとって大きな損失となり得ます。IT人材の定着・活躍のためには、採用時点でのマッチング精度を高めることに加え、入社後のキャリア支援やスキルアップの機会提供など、定着率の最大化を見据えた継続的な取り組みが不可欠です。

レバテックはこれまで、IT人材一人ひとりのキャリアに寄り添い、最適なマッチングを実現すべく、転職支援を行ってまいりました。今後は、これまでの経験と蓄積したデータをもとに、採用活動のみにとどまらず、入社後の定着と活躍までを見据えた中長期的な支援へと事業領域を拡大してまいります。

<調査概要>
調査対象:IT人材を採用する企業担当者284名
調査年月:2025年4月24日~2025年4月28日
有効回答数:284名
調査方法:インターネット調査
調査主体:レバテック株式会社
実査委託先:GMOリサーチ&AI株式会社


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