IT特化型のM&A支援事業を開始
「エンジニアの価値を正確に算出」を武器にIT業界を再編
レバレジーズは3月1日からITに特化したM&A支援事業に乗り出します。レバレジーズグループがIT事業で培ったデータベースやノウハウを駆使して、事業譲渡元となる企業に所属するエンジニアの価値を正確に算出できるのが強みです。これでIT企業のM&Aを円滑化し、事業拡大を支援します。
サービス概要
新事業「レバレジーズストラテジックM&A」はインターネット/Web、ソフトウェア領域で事業を展開するIT企業を対象とし、事業や株式の譲渡・譲受を希望する企業の経営者に適切なM&A仲介とアドバイスをします。投資対象事業・企業のリスクとリターンを適正に把握する調査「デューデリジェンス※」や価値評価もして、M&Aに関する相談から最終契約に至るまでをワンストップで提供します。
※デューデリジェンス…買い手企業側が買収金額の決定を目的に行う、対象会社に関する詳細な調査
「レバレジーズストラテジックM&A」の特徴
①業界随一のITスキルの目効き力
- IT技術者の実力、企業が求める技術ニーズ、採用コストを加味したIT人材の価値算出
- 30を超えるオウンドメディアを運営する専門チームによるWebサービスの価値算出
②IT企業の社風・就業スタイル・キャリアパスなどを深く理解
企業や支援したエンジニアから定期的にヒアリングしてきた中で各社の社風(チームワーク型・一匹狼型)や就業スタイル(フレックス・定時出社)、キャリアパス(昇格スピード・職域の幅)等の情報を蓄積
③IT人材を求める30,000社の顧客データベース
既存顧客の中から、様々なM&Aニーズを探り出せる
事業計画の概要
ソフトウェア・IT業界は深刻なIT技術者不足に直面し、これを解決するため買収ニーズが高まっています。優秀なエンジニアを抱えながらも採用難で事業拡大に悩む零細企業が、知名度・資金力を兼ね備え教育環境の整った大企業に企業売却するケースが増えています。買い手は優秀な人材を確保でき、売り手は売却資金で新たな事業創出に取り組むのです。こうした流れを受け、本事業をレバレジーズの新しい中核事業のひとつとしてスタートさせます。IT特化型M&A支援事業にて業界No.1を目標に、2018年度は1億円の売上を目指します。
事業開始の背景
近年、IPOに代わる投資回収戦略としてM&Aが注目を集めています。米国ベンチャーキャピタル協会(NVCA)によると、米国ITベンチャーの投資回収方法は2000年を境にIPOとM&Aの割合が逆転し、現在では8~9割の企業がM&Aを選択しています。
国内でもM&A件数は増加傾向です。30年以上にわたるM&Aデータベースを構築するレコフデータによると、国内企業のM&A件数は2016年で2,652件、売買総額は16兆6,133億円で、いずれも前年を上回っています。件数は5年連続の増加、金額は2年連続の16兆円超えとなりました。ベンチャー企業のM&A件数は5年で5倍に拡大。今後より多くの企業がM&Aを実施すると予想されます。
こうした背景を受け、2016年には中小企業庁によってM&Aを活用した事業引き継ぎガイドラインが10年ぶりに見直されました。経済産業省では18年度税制改正要望として、自社株式等を対価とする事業買収に応じた株主に株式譲渡益・譲渡所得課税を繰り延べる措置を講じることを求めており、国全体でM&Aに関するルールが再編されつつあります。
レバレジーズは全額出資子会社レバテックでIT人材のフリーランス参画や転職支援の豊富な実績を持ち、日本最大級のエンジニア特化型Q&Aサイト「teratail(テラテイル)」を運営するなど創業以来IT人材の支援に取り組んできました。事業領域をIT産業の育成に拡大し、日本経済活性化に貢献すべく、エンジニアが財産のITベンチャーがM&Aで事業拡大しようとするのを支援することにしました。